只今妊娠中の衛生士 菅谷 綾乃の「妊婦の口腔衛生」について

  毎回皆様に健康情報をお届けしている「歯のおはなし色々」
 今回は当歯科医院の衛生士で5月に出産を控えるバリバリの
 現役妊婦、私、菅谷が皆様に有益な情報をお届けします。

  妊娠は、女性にとっての大事業、身体の各部に様々な影響を
 与えます。歯も例外でなく、妊娠を境にムシ歯になりやすい弱
 い歯になってしまった等の話をよく耳にします。

  一方、もう一人の主役、赤ちゃんにとっても妊娠期間は重要
 です。一生お世話になる身体の基礎がこの時期に作られるだけ
 に、健康で生まれてくるか、そうでないか赤ちゃんの人生を左右
 する天下分け目の重要な時期なのです。


衛生士 菅谷 綾乃です
平成20年4月
   私は妊娠期間中、歯科衛生士として学んだ知識を活用し、
  自分と赤ちゃんの二人分の歯の健康維持・向上に努めてき
  ましたが、妊婦の立場になってはじめて発見したり納得した
  事が多くありましたので、この機会に妊婦の視点も取り入れ
  た健康情報を皆様にお届けしたいと思います。"
    それではこのように大切な妊娠期間中の歯の健康管理についてお話を始めましょう。
     (注:本ページ執筆時(平成20年4月)妊婦だった菅谷は、その後健康でかわいい赤ちゃんを
       無事出産し、今はママさん衛生士として元気で働いています)。

    まずは妊娠を初期・中期・後期に分け、お母さんのお口の健康や気をつけること、したらよい事を考えて
   みましょう。



 
妊娠初期
(0〜15週)


  
    赤ちゃんの歯のためバランスのとれた栄養摂取が大切です。
   赤ちゃんの歯を強くするためのカルシウムを多く摂取するため
   には、他の栄養素も一緒にバランスよく摂取する必要がありま
   す。
  
    妊娠6週位からつわりが始まると、悪心や嘔吐感が出ること
   でお口の洗浄(歯磨き)が難しくなります。
   そのような時には次の対処法をお試し下さい。
    1.気分が良い時に歯を磨く
    2.顔を下に向けて磨く
    3.口をあまり大きく開けないで磨く
    4.歯ブラシはヘッド(歯ブラシの毛の部分)のサイズが
      小さいものを選ぶ
    5.歯磨き粉は香りの少ないものを選ぶ
    6.歯の磨き方は歯ブラシを往復させずに一方向へかき出す
      ように磨く


  
    妊婦さんの歯の治療は妊娠の初期から後期までいずれの時期で
   も問題ありませんが、安定期のこの時期が一番適しています。


妊娠中期
(16〜28週)
妊娠後期
(29週〜)


  
    この時期にはむし歯にならないように、ちょっと間食を
   した時でもまめに歯を磨き、お口の中を清潔に保つ等の注
   意が大切です。

  
    この時期に赤ちゃんの歯の発育や萌出(ほうしゅつ:
   歯が生える事)についてあらかじめ知識を得ておくことは、
   これから誕生する赤ちゃんへの準備として良いタイミング
   でしょう。

           

〜赤ちゃんの歯の健康:豆知識〜

   @.お腹の中の赤ちゃんの歯の形成は、6週頃から始まって
     います。
   A.お腹の中の環境は、乳歯だけでなく一部の永久歯の形や
     質に影響を及ぼします。
   B.乳歯は生後8〜9ヶ月頃に下から生えはじめ、2才半〜
     3才頃に完成します。歯が生え始まる時期には個人差が
     あり、3〜4ヶ月の差は異常ではありません。
   C.虫歯予防のフッ素塗布は、1才半頃から可能です。個人
     差はありますが通常は5〜12才の間、半年に1回程度、
     定期的に繰り返し塗布するのが良いと言われています。
 

  ここで診療室でよく妊婦さんから頂く質問を紹介しましょう。



Q.妊娠中虫歯ができやすいのはなぜですか
A.妊娠時に虫歯になりやすい理由として次
 のことが挙げられます。
  @.ホルモンバランスが崩れた結果唾液
   の量や性質等お口の中の環境が変化す
   る。
  A.食事の好みが変わり食生活が不規則
   になりやすい。
  B.おなかが大きくなるにつれ、一回の
   食事の量が減る一方、回数が増える。
  C.つわり等で歯磨きが十分できない。

 これらの理由で虫歯になりやすいと思われ
 ますが、妊娠時は赤ちゃんにカルシウムが
 とられるので虫歯ができやすいと言われる
 事については、医学的に考えにくいと思わ
 れます。

 以上から、なるべく規則正しい食生活をす
 る事と、お口の中を清潔に保つ事が妊娠中
 の歯の健康の基本である事がわかります。


Q.ちゃんと歯を磨いているのに出血するの
 ですか。
A.これはホルモンのバランスが崩れて起こ
 る妊娠性の歯肉炎等の可能性もあるので、
 心配な方は歯科医に相談するとよいでしょ
 う。妊娠性歯肉炎は、上の前歯から出血し
 やすいと言われています。



最後に今バリバリの妊婦、私 菅谷 綾乃が現場から実況レポートをお送りします。


レポーター菅谷
妊娠中の衛生士レポーター 菅谷 綾乃 の
      『妊婦の口腔衛生』


 私は、5月に出産予定の歯科衛生士です。

 私は妊娠2〜3ヶ月頃、歯ブラシ時に嘔吐反射が
あり、歯磨きが嫌な時期もありました。

 その時は、下を向き、ヘッドの小さいブラシに変
えたら楽になりました。

 又どうしても磨きたくない時には、無理に磨かず
気分が落ち着いてから磨いた時もありました。

 洗口液でゆすぐだけでもさっぱりした時もありま
した。
レポーター菅谷からのメッセージ
 以上、妊娠中のお口の中の衛生についてお話ししましたが、ご参考になりましたでしょうか。 心配事がある方は一人で悩まずに相談なさることをおすすめします。私も産休に入り頑張って赤ちゃんを産みたいと思います。

 


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